とことん「本質追求」コラム第456話 商品が売れない3つの理由

 

新規事業がなかなか立ち上がらなくて…一度相談に乗ってもらえますか?

 

先日、スポットコンサルティングの依頼を受け、新規事業がうまく立ち上がらない原因をオンライン会議で究明をしていきました。

 

本コラムの読者さんでもあり、皆さんにも公開して良いとのご快諾を頂いたので、内容が分からない範囲で出来るだけ具体的に書いてみたいと思います。

 

そもそも新規事業だけでなく、売上が上がらない理由は、以下の3つに集約されます。

 

  1. 商品に選ばれるだけの魅力がないこと
  2. 売り手の熱量が低いこと
  3. 商品の魅力が伝わっていないこと

 

1番目の「商品に選ばれるだけの魅力がない」と言うことは、救いの道がないように思えます。

しかし、現実は救われるケースが大半です。

これまで藤冨が手掛けたコンサルティング事例でも、『ターゲットを変える』『特徴の捉え方を変える』など、商品の改良を全くしなくても、売上の伸びた事例が数多くあります。

本コラムで何度も伝えていますが、商品が売れないのは商品が悪いわけではありません。

商品コンセプトの設定に魅力がないだけなのです。

 

飲食店向けの呼び出しベルを、「工場向けのアンドン」として拡販に成功させたり、食料品の酸化防止袋をペットフード用に変更することで売上を伸ばしたケースなど、商品コンセプトを再定義することで、売れ行きが瞬く間に変わってしまったケースは数多あります。

商品は良いのに、商品コンセプトが魅力的でないために売れないケースは、本当に勿体ないことです。

 

 

2の売り手の熱量が低いことも、売上が伸びないケースではよくある事です。

・営業マンが忙しくて新規をやる暇がない(と現場が主張する)

・売れないので、士気が下がってしまった。

など、様々な症状があります。

 

このコロナ禍で数字も上がっていないのに、忙しいはずないだろ…と憤りを感じている社長の気持ちもわかりますが、不安にかられると動けなくなる人が多いのも現実です。

 

だからこそ、現場が「動き出さざるを得ない」働きかけをする必要があります。

ネタバレすると効果が薄くなるので、知りたい方は別途問い合わせフォームから『忙しいと主張する社員を動かす方法が知りたい』とご連絡下さい。

対策方法をご伝授致します。

お問い合わせフォーム → https://www.j-ioc.com/wp2024/inquiry.html

 

 

なお、新商品がなかなか売れず士気が下がってしまった場合は、経営陣や営業部長が新しい策を持って『売れる見本』を見せる他ありません。

トップが先陣を切ることほど、現場の士気を高めるものがありません。

 

 

最後3番目の『 商品の魅力が伝わっていないこと』は、売れない理由でもっとも多いところ。

今回のご相談も、ここに当てはまっていました。

 

テレビのレストラン紹介や旅番組でも、食レポの仕方によって、惹きつけられたり、何の魅力も伝わらなかったりします。

ジャパネットたかたさんのように、彼が紹介すれば、売れなくなった型落ち商品も飛ぶように売れていきます。

売上はセールストークが9割を握るのです。

 

冒頭の企業は、売上が上がらない1番目の原因である「商品に選ばれるだけの魅力」については、十分にクリアしていました。

事実、私が最初に商品コンセプトとパンフレットを見た時、3秒で「売れる!」という直感が走りました。

そして、2番目の原因である「 売り手の熱量」に関しては、十分すぎるほどの熱量を感じました。

つまり、今思うように売上が伸びない原因は、明らかに3番目の原因である『 商品の魅力が伝わっていないこと』に起因していたのです。

 

パンフレット、提案書、現在の営業政策などなど、全ての見込客接点を拝見したのですが、3秒で感じた「売れる!」という直感が、見れば見るほど「これじゃ売れない…」に変わってしまいました。

 

原因は一つ。

売れない原因の2番目である「売り手の熱量」の逆パターンが存在していたのです。

 

売上をあげたいがために…。

お客さんに理解してもらいたいがために…。

あらゆる可能性を広げたいがために…。

 

売り手の熱量が高すぎて、「これでもか!」というほど、あらゆる特徴を提案書に押し込んでいたのです。

 

見込客は、忙しいのです。

売り手の言いたこと全てに耳を傾ける時間がないのです。

そもそも興味のないことには、一切の時間を浪費したくないのです。

 

情報化社会で大事なことは、情報量ではなく、情報整理です。

 

にとって何のための商品か一瞬で分かるこ

顧客が求めるメリットは、本当に実現できるのか?の裏付けを証明すること。

購入に際しての安心、安全が担保されていること。(導入事例やお客様の声、返品保証など)

 

これさえ理解が出来れば、見込客は「購買行動」を起こしてくれます。

 

それなのに、「あれも言いたい」「これも言いたい」など情報量を詰め込みすぎると、お客様はその情報量だけでお腹いっぱいになってしまい「購買行動」を起こす手前で挫折してしまいます。

 

これは非常に勿体のないことですが、よくよくあるケースでもあります。

 

大事なことなので、もう一度言います。

情報化社会で大事なことは、情報量ではなく、情報整理です。

 

御社では、『 商品の魅力を伝えるために…』 見込客や潜在客に与える情報を整理・整頓していますか?