前回のコラムで、顧客の思考や行動をモデリングして、販路開拓やセールスプロモーションを考える大切さを書いた所、読者の方から、こんなメッセージを頂きました。
=====読者の方からのメッセージです====
先日、某紳士服店へ黒ネクタイを買いにいったところ、一緒に置いてあった数珠も同時に購入しました。
目的は、親戚のお通夜のためにネクタイを新調するだけだったのですが、そういえば数珠も古ぼけてるなあとふと思い、お買い上げ。。。
今回の記事を読んで、「そういうことかぁ」と自分の行動に納得しました。
紳士服店で数珠を売るのは、なかなか良い目の付け所ではないでしょうか(置いてある店を見かけたのは初めてでした)。
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まさに顧客の行動パターンをモデリングして、必要な商品やサービスを提供する好事例です。
なぜ洋服屋に行くのか・・・その場面設定をクリアにすると、ついで購入するであろう、商品やサービスがイメージできます。
このケースは、当然ながらお葬式にいくのにネクタイを新調する行動パターン。
お葬式に行く人が何を用意しなくてはいけないのか・・・様々な商材が浮かぶはずです。
もし、自社商品がお葬式に使うような商材を作っているのであれば、既存のチャネルではなく、こうした販路を新たに開拓すれば、競合がいないマーケットで価格競争にも飲み込まれず、自社固有の「独壇市場」が構築できるわけです。
まだまだ、脳みそを刺激する面白い事例がありそうだ・・・とアンテナを高くしていたら、今日クライアントさんに向かう途中、ありそうで無かった組み合わせを発見。
それがこのネイル・まつ毛サロンと結婚相談所のコラボビジネスです。 女性に限らず、人は”いつもと違った自分”に変身すると気分が高揚します。
綺麗に塗られた爪、まつ毛はクリッとカールするのでしょうか?
詳しくは知りませんが、まぁ可愛くしてもらうのでしょう。
そんなイメージアップした自分の姿を見て、「誰かに見てもらいたい!」という衝動に駆られるのは、当然の心理です。
そんな感情の動きが計算できれば、結婚相談所は「ある、ある!」というコラボビジネスです。
結婚相談所を経営している企業はBtoCビジネスですが、視点を変えればBtoBにもなる。
そう、サロンや美容室を新たな販路として、開拓する余地は充分にあり得るハズです。
そんな脳トレをしたあとのスポットコンサルティングだったので、今日のアウトプットも絶好調!
最初、社長から新商品の説明を受けたとき、思わず「胡散臭い」です。
と正直に言ってしまい気まずい空気が流れていましたが、最終顧客のモデリングからすると・・・チャネルの利害調整から考えると・・・と事業のサクセスストーリーを描いていたら、たった2時間で、思いもよらない「映像」が浮かんできました。
お伝えできないのがホント残念ですが、終了後に社長からこう言われました。
今までいろんな人に事業の説明をしてきましたが、みんな「イイですねー」とか「売れそうですね」とか言うんです。
藤冨さんが初めてですよ、「胡散臭い」って、真っ向から言ったのは。 でもお願いして良かった!
なんか成功するイメージが湧いてきましたよ。
と喜んでもらえました。
最近、食品、玩具、衣類など、、、様々なテーマを投げかられていますが、煮詰まっている企業の共通点は、顧客の心理的な動きが読みきれておらず、実際の購買行動の場面が映像として浮かんできません。
「時代背景」「顧客心理」「人間の根深い欲求」「競争環境」「商品の普及率」など、総合的な「状態」をインストールした上で、成功シナリオを描くことが大切です。
そのとき・・・実際の購買行動が映像で浮かぶか? 成功を確信するうえで、とても大切なチェックポイントになります。