とことん「本質追求」コラム第189話 営業力が、企業の繁栄と衰退の源を握るのか?

 

 

「企業を発展させるのも、衰退させるのも、すべて営業力なのですね…」

 

先日、倒産経験を赤裸々に話してくれた方が、ポツリと言われた一言。

財務のプロを入れて数字をいじくったり、広報のプロを入れてメディアを通じて目一杯着飾ってみたものの、最終的には衰退の一途を辿り、企業の幕を閉じてしまったとのこと。

 

年明け早々から、景気のよい話ではありませんが、正月気分から脱し、2016年を変化・成長の年にしたい方は、ぜひお付き合いください。

 

冒頭の方は、私が営業戦略を企てるコンサルタントという職業を意識して「企業の生命力は、営業力がカギを握る…」というお話をされていました。

恐らく、初対面だったので話をあわせるためにそうおっしゃって頂いたのでしょう。

 

たしかに売上が立たないと企業を維持することはできません。

私は営業戦略立案コンサルタントなので、「売る瞬間」は大事にしています。

 

しかし、営業力だけでは、間違いなく永続的に企業を存続させることはできないとも同時に思っています。

私自身がお手伝いするスタンスは、売る瞬間から逆算して、商品の見せ方・あり方まで言及させて頂くのもそのためです。

 

P・F・ドラッカー氏の名言にもある通り、企業の目的は「顧客の創造」です。

 

営業は《顧客を創造》する最終ステージの「ある一瞬」、商談、契約を担当します。
が、その「上流過程」で、筋が通っていないと、その「ある一瞬」の積み重ねが企業衰退の原因ともなり得るのです。

1年後かもしれませんし、10年蓄積して衰退していくかも知れません。

 

ドラッカー氏の言う《顧客の創造》とは、変わりゆく社会の一員である「顧客」が求めるであろう「価値」を先回りして提供することだと、私は理解しています。

 

人口動態が変われば、何かしらのニーズが変化していきます。

競争環境が変われば、何かしらのニーズも変化します。

インフラ整備状況が変われば、何かしらのニーズも変化します。

(交通手段、水道光熱、インタネットなどなど)

 

 

ニーズありきではありません。
変化が先に起こって、ニーズが発生します。

これを先取りすることが、企業の姿勢であるべきです。

 

もちろん、自社商品というフィルターを通して社会を眺め、どの変化から「あるニーズ」が発生して、当社商品が役立ちそうか…という発想起点でも構いません。

 

いずれにせよ、独りよがりの強みの押しつけではなく、真に顧客に貢献する…という発想が大事です。

 

営業マンが「この商品を世間に広めて、もっと素晴らしい世界を創造するぞ!」という意欲が芽生えなければ、単なる押し売りになってしまいます。

 

押し売りは、そう長くは続きません。

そもそも、良心を苛(さいな)まれる「仕事」に有能な人材が集るはずもありません。

 

「押し売り」という少し過激な表現なので、誤解を招いてしまうかも知れませんが、これ経営者に悪意があるという意味では、決してありません。

 

ここで言う「押し売り」とは、競合他社よりも優れた価値が提供できます!と胸を張って売れないときに生じてしまう「胸の内を抑える売り方」のことです。

 

営業マンに自信を持って売ってもらえる環境をつくることこそが、経営者の勤めです。

 

少なくても、私は固くそう信じています。

 

競争環境が入り乱れて、自社商品の「強み」が希薄化してきている…。

新規事業を立ち上げたい…。

 

企業が、次なる成長ステージに立つとき、つまり「繁栄」と「衰退」の分かれ道にいるときにこそ、こういった「思想」が大事になっていきます。

 

「こんなもの作ったけど、誰か買ってくれませんかね?」という姿勢の逃げ腰の姿勢もアウトです。

 

時代の流れをみて、当社の商品は、このようなお客様にこのような貢献が出来ます…という強いメッセージこそが、顧客だけではなく、社員の心も揺さぶっていくのです。

 

その為の突破口としては、中小企業であれば「トップ営業(社長や社長と運命共同体の幹部)」が欠かせません。

 

営業マンが自信をもって売れる環境づくりのためにも、トップ営業は効果的です。

 

「社長が売って来たんだから、営業である私も売らなければ…」という責任感も芽生えますし、藤冨が提唱している「波及営業」でいうインパクトユーザーにもなりえます。

 

中小企業においては、トップが企業の「顔」です。

 

これまでの商品を、これまで通りの売り方をするのであれば、トップ営業の必要性は高くはありません。

 

しかし、新市場開拓。新商品販売。既存商品のポジショニング変更など、新たな変化を起こすための営業活動には、トップ営業はめちゃくちゃ効果的です。

 

良くも悪くも、社員が社長の前に出ることはありません。

 

変化を起こすぞ!

という御旗を掲げたときに、経営者が前面突進しなければ、社員はついていきません。

 

戦に勝ち続けた戦国武将の働きをみれば、一目瞭然です。

 

現に、私がお手伝いをして事業を2倍にも3倍に大きくした経営者は皆トップ営業で突破口を開きました。

 

これは間違いの無い真実です。

 

2016年、御社は変化を起こしますでしょうか?
その時、トップ主導で動く戦略は練り込まれているでしょうか?

 

 

 

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