とことん「本質追求」コラム第13話 100%受注は、決してウソではありません

ごく稀ではありますが、トップセールスマンの中で「商品知識は必要ない」と豪語する輩(やから)がいます。 

確かに「売る」と言う視点においては、最重要テーマではありません。
商品知識がなくてもモノは売れます。 

しかし、これを経営者が真に受けてはいけません。 
間違っても営業マンに対して「商品知識は必要ない!」なんて絶対に言わないでください。 

なぜなら「売り続ける」という視点に変えると「商品知識」は、最重要テーマに浮上してくるからです。

そもそも顧客に対して真摯に向き合っていれば、必然的に商品知識は深くなります。 

競合他社と比較してウチはどんな強みがあるのか? 
その強みはどのような顧客層に支持されるのか。 
しっかりと向き合えば向き合うほど、商品知識は深くなっていきます。 

先日、とある企業さんで成約率を高めるための営業ロジックを組みました。 

そこで、営業マンの方に私はこう聞きました。 

「その商品が顧客に与える利益はなんですか」と。 

6人程いた営業マンは、最初の5分固まっていました。 

多くの方は、カタログに載っている特徴や機能は説明できても、つっこんだ理解をしていないので、商品と顧客の立場から見たときの利益を結び付けることができません。 

しかし、フレームワークを提示して、その枠組みの中で考えると、要領を掴みはじめ、どんどんアウトプットが出てきます。 

そこで、想定顧客の購買心理を紐解きながら「営業トーク」を作りこんで行きました。 
詳細は、極秘事項なので、お伝えできませんが、営業フローとしては、セミナーを開催して、バックエンドで商品を販売する手法を使っています。 

今まではバックエンドを紹介すると「やっぱりねー、商品を買わないといけないのかー」と反発に近い反応をする参加者もいて、成約率は50%程度でした。 

ところが、研修の3日後に開催されたセミナーでは、なんと100%の成約率。 
しかも、お客さんは「ぜひ欲しい!」と超前向きだったそうです。 

研修中に完成した「ロジック」を見て、直感的に「これはイケる!」と思っていましたが、想像以上の結果報告に、思わず感極まりました。 

セミナー担当のNさんは、研修後、紙がボロボロになるまで「練習」したそうです。 
徹底して練習して、言葉が自分のものになるまで、努力したそうです。 

その結果が、非常識でありえない結果につながったのです。 

商品が顧客に与える利益を徹底的に浮き彫りにしているので、営業の意識も「商品を売る」という視点から、「顧客の利益に貢献する」という視点にフォーカスされています。

Nさんも元々「顧客の役に立ちたい!」と本気で思っていた人なので、すんなり入っていったのですが「顧客の利益に貢献する」という姿勢そのものが「売れ続ける」もっとも重要なポイントとなります。

この流れを応用したものが「波及営業」になります。

「業界トップ」や「注目企業」を超高確率で契約まで持ち込み、その導入事例をもとに一気に新規開拓していくノウハウ体系。

その根源は、「顧客の利益に貢献する」という超王道思想に根付いています。