とことん「本質追求」コラム第545話 60年に一度の“再生のチャンス”が到来する!

明けまして、おめでとうございます。

2023年がスタートしました。

本日のコラムは、今年一年の方針を定める際のお役に立てば…と言う想いを乗せてお届けしす。

 

2023年の干支は「癸卯(みずのと・う)」

 

十二支は「卯年」。
十干が「癸」

十二支は、月を象徴とした生命の循環で12通り十干は、太陽を象徴とした生命の循環を表す1
通りがあります。

 

干支はこの2つを組み合わせて60種類あり、60年をかけて一巡。還暦=元の暦に還るという意味合いを持っています。

 

さて、60年に一度の「癸卯(みずのと・う)」とは、どのような年になるのか。

そして、その時代の中で、経営者、ビジネスマンは、どのような姿勢でこの1年を取り組むと良いか…。

個人的見解を織り交ぜながら、書き綴ってみたいと思います。

 

まず、「癸卯(みずのと・う)」は、どのような年になるのか…googleで検索してみたところ

 

「癸」は十干の10番目、生命の循環でいえば最後に位置し、次の生命を育む準備が完了した状態を表し…

「卯」は「陰陽五行思想」では「木の陰」に分類され、五行の「木」は成長、発育、誕生、春の象徴。つまり「卯」は、控えめに成長することを表している…とのこと。
(参考サイト:https://www.homes.co.jp/cont/press/rent/rent_01041/)

 

この定義と、現在の経済環境を照らし合わせ、未来予測をすると…

2023年は、リセットの時代を迎え、次なる成長の芽を息吹かせる打ち手を実行する1年となる!

このように考えられます。

2022年9月に、「金利は引き上げない」と発表していた日銀総裁の黒田氏は、突如年末に長期金利の金利を0.25%&から0.5%に引き上げを決定しました。

舌の根が乾かないうちの方針転換。

2023年4月に黒田総裁の任期満了になるので、政府への強かな反逆を見せたのでしょうか?それとも政府が、黒田総裁に泥を被せて葬るのでしょうか?

真相はわかりませんが、日銀は債務超過寸前と言われており、リセットせざる得ない状況になっているのは、すでに明らかにされつつあります。

11月29日に刺傷事件にあった宮台真司氏が主張してきた「どうせダメになるのが明らかならば、加速的かつ徹底的にダメになれ」という加速主義が、とうとう実現するか。

2023年の十干が「癸」であることを重ねてみても、その予測は現実味を帯びてきたのでは…と感じざるを得ません。

 

しかし、悲観的になる必要はありません。

「癸卯(みずのと・う)」が示唆する「次なる成長の芽が育成していく転換点」となるのですから。

過酷なリセットが、2023年に行われるのか。
はたまた、またもや問題を先送りがなされるのか。

どちらになるかは、わかりません。
しかし何れにせよ時代が大きく変わることは、皆さんも何となしに感じていると思います。


したがって、2023年は、次なる「成長戦略」を明確に打ち出すチャンスがきた!と捉えておいて間違いはありません。

 

成長戦略を思考する上で、下敷きにしたいのが「アンゾフの成長戦略」です。

 

『市場浸透戦略』では「新たなマーケティング手法」の実践をトライしてみると良いでしょう。

つまり、これまでとは、異なる「切り口を変えた集客」の実行です。

例えば、セールスマンに置き換わるような「動画コンテンツの作成」に着手して、YouTube広告にトライしてみる!とか。

新たな販売専門のパートナーと業務提携するとか。

はたまた、読むだけで問い合わせや購入者が増えるランディングページ(LP)制作を実施し、PPC広告でLPに集客させるとか…。

競争環境、顧客の成熟度を考慮しながら、最適な集客・売上増大戦略をゼロから思考してみることは、とても有効な打ち手となるでしょう。

 

続いて、自社商品のライフサイクルが、成熟期にある場合は、2つの戦略が考えられます。

(シナジーの働かない「多角化戦略」は、失敗する可能性が高いので、ここでは取りあげません)

 

1つ目は、既存商品を新しい顧客層に買ってもらう「新市場戦略」

2つ目は、既存の取引先に、クロスセルを行う「新商品戦略」です。

 

「新市場戦略」は、例えば「飲食店向けの呼び出しベル」の市場が成熟期を迎え、価格競争に陥ってしまった際に、「工場のアンドン用」として活用してもらえないか?

または、洋服屋の試着室に活用できないか。はたまた「だだっ広いホームセンター」などの来店客が、欲しい商品を探す際に、呼び出しベルが活用できないか?

などなど、既存商品の「機能」を、他の顧客層に転用するための戦略手順の企画と実行を行うことも、有効です。

 

成功のポイントは、モデルユーザーの獲得。

ユニクロなどインパクトユーザーになり得そうな企業に1店舗だけテスト導入させてもらい「KPI(重要業績評価指標)」を設定。
どの程度、生産性向上に寄与したか? どの程度、顧客満足度に貢献したか?を計測したのち、横展開を図る戦略を構築するなどの手順を踏むことで、新たな「顧客の創造」を行うことができます。

新市場戦略を実行する上では、
・その業界(顧客層)は、自社商品を使って、どんなメリットがあるのか?
・そのメリットを、顧客層は、知覚・自覚できるのか?
・そして、対価を払う意識が芽生えるのか?

この3つの視点で、最も波及しやすい販路を探ることが、成功のポイントとなります。
いわゆる「波及営業の実践」です。

 

2つ目の「既存の取引先に新たな商品を提案する〈新商品戦略〉」も、成長戦略を描く上で、大切な視点となります。

レッドオーシャン化した商品をいつまでもぶら下げて経営を持続するのは、そろそろキツい時代になってきています。

「我々は、何を持って顧客に貢献するできるのか?」
ゼロから再定義する良いタイミングかも知れません。

2023年は、60年に一度巡ってくる「成長戦略」を明確に打ち出すチャンスが巡ってきた1年になります。

逆に言うと、この1年で成長戦略を実行できない企業は、下手をすれば市場からの退場を余儀なくされるかも知れません。

 

御社は、次の時代に移行する「成長戦略」を、すでに描いていますか?
実行の準備はできていますか?

 

追伸

成長戦略だけでなく、年末に書いた『営業部署の廃止と新たなクロージング機能の創設』など、社内体制改革に取り組むのも、最良の一難になるでしょう。